3日目  ブッダガヤ - サルナート -  ベナレス





 
   3日目   仏教とヒンズー教の聖地を行く

  州税徴収で大渋滞

 あわだだしく起床し、朝食を摂ってホテルを7:00に出発。今日はブッダガヤからサルナートへ向かいベナレスまで行く。ほぼ7時間のバスの旅だ。高速道路ではあるようだがかなり凹凸が激しい。一応大型バスではあるけれどクッションも相当悪い。おまけに温度調整がうまくいかないせいか寒い。インドは暖かいと思っていたが、朝晩は結構寒く薄着で乗ったのが失敗だった。ガイドさんによると、州堺では州税の徴収の関係で、このようなひどい渋滞になるようだ。ほとんど進んでいかない。トラックの運転手は、車をそのままにして食事にでも行ったのか車には誰もいない。こちらのグループの一人も体調を崩し、遠くの管理事務所のトイレを借りて帰って来ても、バスは10mくらいしか進んでいない。みんな慣れっこになっているのかクラクションも鳴らさずのんきにしている。

  サルナートはブッダが初めて説法をしたところ

  午前中いっぱいバスに乗りっぱなしで過ごし、昼食はサルナート近くの小さな暗いレストランで軽いカレー料理。サルナートはブッダが初めて説法をしたところ、やはり仏教徒にとっては重要な聖地だ。この遺跡はガンジスの氾濫で長期間砂に埋もれ、比較的新しく発見された所らしい。今はレンガ積みの基礎と、細かい彫刻が施されたダメーク・ストゥーパと言う仏塔が建っている。

  傾きかけた太陽の深紅と塔のシルエットがいいコントラストを見せている。すぐ近くの花壇に囲まれたムールガンダ・クティー寺院に行く。中に入ると壁いっぱいにブッダの生涯を描いた壁画がある。これは戦前、日本人画家「野生司香雪(のうすこうせつ)」の描いた作品とのこと。

 
  
  果たして生きて帰って来れるのか

 その後、ガンジス河岸でやっている祈りの儀式プージャを見に行く。近ずくに従いあまりにも混雑がひどいので、バスを降り全員(13名)サイクルリクシャーに乗り換え会場に向かう。 次第に車、オートバイ、リクシャー、牛、人、犬、物売り、物乞い、道路に寝ている人等々で、道路が溢れかえっている。しかもそれぞれが自分の行く先に必死に向かい、けたたましい車のクラクションが途切れなく響いている。そしてこの町には信号が無い。人や車の自然な流れに任せている。ここに信号を付けるとかえって町がマヒするのかもしれない。ただ想像を絶するような雑踏と喧騒の中から果たして無事生きて帰れるか心配になってくる。リクシャーを降り、ガンジスのほとりでやっているプージャー(礼拝の儀式)まではあと数百メートル歩く必要があり、大群衆の人たちが押し合いへし合い歩く中、我々もはぐれないよう歩く。

 
  やっとプージャの会場に

 デリーに着いた時、安倍首相が来るということで、道路にたくさんの歓迎ののぼりが立っていたが、どうもこのベナレスにも来るらしい。しかも明日、この同じ道を通ってモディ首相と一緒にプージャを見に行くらしい。雑踏の中を警備の車が2,30台止まり、明日の予行演習なのか交通整理をしている。この群衆と混沌を極めたような雑踏の中では全く効果がなく、警備車両のおかげでますます狭くなり、極限状態の状況の中を目的地にたどり着く。

  ガンガーへの祈り「プージャ」

  プージャ(礼拝の儀式)はすでに始まっており、ドラと太鼓の鳴り響く中で、たくさんのロウソクを操り、荘厳な舞台を作り出している。なかなか見ごたえのある祈りの儀式だ。しばらく見てから同じ道を牛の糞を踏まないよう、子供や女性の物乞いや、どこまでも付きまとう物売りを避けながら歩き、先ほど乗ったリクシャーに乗り、バスに乗り継いでホテルに到着。

  荷物は無事届いていた

 ホテルは「ラマダ・プラザ・ホテル」。昨日行方不明になった二人分のスーツケースは無事ホテルに着いており、全員ホッと一安心した。夕食は8:30からの遅い食事となったが、あちこち歩いたせいか今日のビールは大変美味しかった。

  ベナレスの名はいろいろあって混乱する

 このベナレスの名は英語名「Benares(ベナリース)」の誤読、かってはこのように呼ばれていた。正式名はVaranasi(ヴァーラーナスィー)らしい。ただこの名前は発音が難しいので、現地語の別名Banaras(バナーラス)が発音がしやすく確実に通じる。旅行者の間では簡単にバナラシと呼ばれることも多い。旅行会社の資料はみなベナレスになっていた。

     
       井戸端会議? 
   女性はいつもサリーを着ています
    道路にはこのような人がたくさんいます 
     
     
安倍首相の歓迎のぼりがたくさんありました           ヤギのペット? 
     
   
      アイロンかけ屋さん       アイロンはこれを使っていました 
     
     
      どこにでも牛がいます      外国から来た 仏教徒たちが熱心に
  説明を受けています
     

   
   ムールガンダ・クティー寺院、
 日本人画家の描いたブッダの壁画がある 
     我々の前を走るサイクルリクシャー 
     
     
   画面をクリックすると、驚愕の交通動画
   が始まります(1分40秒)
    画面をクリックするとプージャの動画
  が始まります(2分30秒)