二日目  アゼルバイジャンの首都バクー

  中継地ドーハの熊のぬいぐるみ

 4:00乗り換え地ドーハに着く。ほぼ11時間40分の長い飛行機の旅である。私の座席は幸運にも通路側の席ではあったが、隣の二人は恋人同士なのか夜じゅう話が途切れることがない。おまけに私の隣の席に座っている男性はかなりな肥満体で、ひじ掛けにのせたつもりの腕が完全に越境してこちら側の席まで入ってきて窮屈この上ない。どこの飛行機会社もエコノミー席は、こんなお客さんのことを全く考えないで座席ばかりを増やしている。

 全く寝入ることが出来ないままドーハに到着。ドーハの空港内で次の便までの時間待機。さすがカタールのハブ空港だけあって近代的な広い空港である。あまりに広いので、一番目に付く大きな熊のぬいぐるみの周辺だけを動き回り迷子にならないように気を付ける。

  眼下にカスピ海
  
 現地時間7:30(日本との時差6時間)カタール航空351便で、アゼルバイジャンのバクーへ向かう。所要時間2時間50分。バクーに近ずくに従い眼下には白波のカスピ海が広がっている。これまでは地図でしか見たことのないカスピ海を見て遂にここまで来たかと感慨に浸る。

 
 
 バクー市は建築物の展覧会のよう

 11:20アゼルバイジャンの首都バクーに到着。休む間もなくバスに乗りバクー市内観光に向かう。まだ名前も顔も知らない同行の皆さん、疲れた風もなく元気そのもの。バクー市内に入って驚くのは、独特な建築様式の整然とした建築物群の他に、奇抜でユニークな建物が数多くあり、まるで建築物の展覧会のようだ。石油で栄えているこの地域の豊かさが感じられる。中でも目に付くのが高さ200m近くある三棟の建物「フレーム・タワーズ」で市内のどこからでも見ることができる。

  バクー市内を一望できる高台

  初めに「殉教者の小道」に行く。これまでの戦禍の犠牲者を追悼する場所で、写真入りの碑(1990年のソ連侵攻で亡くなった人たちを弔っている)。またその先には永遠の火が燃えるドームが建っている。ここはカスピ海とバクー市内が一望できる絶好の高台である。バクーとは「風の町」という意味があるようですが、この日も強烈な風がカスピ海から吹き付けていた。
 
  乙女の塔

  次に、城壁内にある15世紀に建てられた世界遺産の「シルヴァンシャフ宮殿」に行く。保存状態も良く、歴史的な資料が展示されている。石に刻まれたアラベスク模様が美しい。どんな戦いの痕跡なのか外壁にあるたくさんの弾丸の痕が生々しい。ここから旧市街の狭い小路を歩いて「乙女の塔」に向かう。高さ31m強固な石造りで、かっては要塞であったと言われているが、望まない結婚を迫られた乙女がここから身を投げたという伝説からこの名がつけられたらしい。有料で内部は狭い階段になっており、屋上に登ると市内が一望できる。周囲は危険除けのパネルが張ってあり少々見通しが悪い。

  フレーム・タワーズのイルミネーション  

  しばらく周辺を散策してから夕食会場に向かい、野菜中心で香草を多く使った夕食を摂る。夕食後バクー市内の夜景観賞に向かう。昼にも訪れた「殉教者の小道」の高台に向かう。 ほとんどの建物がライトアップされ、シルエットが幻想的に浮かび上がっている。特徴のある高層の建物は、それぞれ趣向を凝らしたイルミネーションで飾られ、競うようにその存在を誇示していた。中でも驚かされたのが三棟の高層タワー「フレームタワーズ」で、赤、青、緑のイルミネーションをふんだんに使い、変幻自在に動く様は驚くほかありませんでした。ただ風があまりに強すぎてカメラもまともに構えていられない程の風で、早々にホテルに帰り明日の準備をする。

バク-空港の建物 ユニークな建物が数多くあります
ヘイダル・アリエフ・センター
建築家はザハ・ハディッド氏
(日本の新国立競技場で有名になる)
殉教者の小道からバクー市内を見る
シルヴァンシャフ宮殿の入口 無数の銃弾の跡が残っている
宮殿の廟の美しいアラベスク文様 宮殿の側にあったピスタチオの木
立木に描いた顔が印象的でした 道端でおじさんたちがゲームに
熱中していました
旧市街にある通り 乙女の塔の前で記念撮影
乙女の塔の前にあるレプリカを見る
笑顔の可愛い女の子
乙女の塔内部の屋上に上がる
暗くて急な階段
乙女の塔の屋上で青年二人が国旗を持って記念撮影 乙女の塔近くの市場跡
旧市街の狭い道路で、物売りの青年が気軽に写真を撮らせてくれる 多分骨董屋さん
乙女の塔前でザクロを絞ってジュースを売るちょっと・・・そうな青年 殉教者の小道の夜景