三日目 バクー市内、ゴブスタン遺跡、拝火教寺院
Vizaカードが使えない
今日はかなり余裕のあるスケジュールで、ゴブスタン遺跡へ行くバスの時間まではフリータイムらしい。添乗員さんの案内で近くのマーケットに買い物に行くことになった。 いろいろな物が揃っていたが、アゼルバイジャンでは有名なチョウザメの卵もあった。しかしこれはどうもまがい物で他の何かの卵らしく値段もかなり安い。今では本物のキャビアは何万円もするらしい。物珍しいので、これとチーズ、ピーナッツ、昨夜のホテルに無かったティッシュを買う。現地通貨のマナトの持ち合わせが無かったのでVizaカードで買うことにした。しかし店員さんが何度カード読み取り装置にくぐらせてもエラーになってしまい、結局添乗員さんにお願いして彼女のカードで買って貰うことにした。
このVizaカードは日本でも時々(10回に一回くらい)エラーで使用不能になることがあった。以後今回の旅行ではカードでの買い物は出来ず不便な目に会うことになった。添乗員さんとは後でドルで清算したが、余計な手間を掛けさせ申し訳ないことをしてしまった。
昼食後ゴブスタン遺跡へ
時間のやりくりの都合らしく、バスの出発前に昼食を摂るため予約してあったレストランに向かう。さっき朝食を摂ったばかりなのに、もう昼食! お腹にまだ残っているのであまり食べられなかった。昼食を終え、レストラン前に迎えに来ていたバスに乗り込み、目的地ゴブスタン遺跡に向かう。
ゴブスタン遺跡はバクー市内から約1時間で行ける。今日は大変いい天気だ。バクー市中心部からカスピ海沿岸を西南に向かって走る。市内を抜けるまでは目を見張るような建物の数々に驚かされる。ユニークな建物の他にヨーロッパを走っているような落ち着いたデザインの建物も数多くあり、街の景観に気を配っていることが伺える。
石油採掘の一大産地
市内を抜けるとカスピ海の沿岸には、石油掘削関係の機械や装置があちこちに点在している。石油掘削で良く見かけるカマキリのような汲み上げ装置や、何かよく分からない機械が沿岸や沖合に建ち活動している。まさにここは石油採掘の一大産地であることが分かる。
石器時代の岩絵が数多く存在
ほぼ1時間走ってゴブスタン遺跡に着く。峨峨とした巨大な岩山が忽然と出現し、麓には最近建てられた博物館もある。その前には当時を再現したような小屋も建っている。博物館で遺跡についての資料を見学した後、巨大な岩山を見て回る。あちこちの岩に象形文字のような紋様が彫られている。さまざまな動物や,狩猟の場面、踊る人々、船を漕ぐ人々等々、古代の人々が描いた岩絵は数千点に及ぶと言われている。 貴重な岩絵を保護するため、ここは国立保護区となっているらしい。
岩山からの景色は、天気も良さもあり、広々したカスピ海の景観は雄大で飽きない。この天気に誘われたのか若者のグループが楽器を持ちダンスをしたり歌ったり楽しげに遊んでいた。ついつい羨ましく見とれてしまった。
きらびやかなイスラム寺院
ゴブスタン遺跡からバクー市内への帰路、途中でイスラム教の大きく華麗な寺院を見学する。きらびやかなエメラルドグリーンの内部の造りには非常に驚かされた。女性は頭にスカーフ等で覆わなければ中には入れないので、持参したスカーフか入口で貸し出しているものをかぶって見学することになっている。
拝火教(ゾロアスター教)寺院
その後、市内を通り過ぎて拝火教の寺院に向かう。「拝火教」(ゾロアスター教)は文字通り火を崇拝する宗教で紀元前7世紀以前にゾロアスターを開祖として生まれ、ペルシャを中心に広まり、イスラム教が広がるまで長く西アジア一帯の宗教だったようだ。この拝火教寺院はバクー郊外の油田地帯にあり、天然ガスの自然発火により燃え続ける「永遠の火」を中心に寺院や宿坊が建てられている。しかし19世紀末に周辺の石油採掘が盛んになるとここも衰退したようだ。 現在は永遠の火を中心に当時の活動を展示する資料館のようになっている。
火を崇める宗教とは私たちにはちょっと理解できないけれど、人々は圧倒的な火の力におののき、人智を越える力を持つものを神として崇めるようになったのでしょうか。
夕食はこの施設に併設されたレストランで肉と野菜を中心にした食事をいただく。この地域の郷土料理とも言うべきものらしい。
トビリシのホテルには12時を回ってから到着
今日のうちにジョージアのトビリシに着くために、食事後すぐバクーの空港に向かう。22時空港を出発、23:10トビリシ空港到着。比較的狭いトビリシの街中を駆け抜け12時を回ってからホテルに到着。早々に就寝する。 |