12月9日(7日目) 神野宅ーワイトモケーブーロトルア


   神秘的な瞬き
  朝7時起床、トイレも洗面も別に専用で使わせてもらえることは本当にありがたい。まるで自分の家のように使わせてもらう。昨日の夕食に続き、またまたくつろいだ食事の時間を、9時近くまで楽しませてもらう。

9時に神野宅を出発。今日も結構な強行軍だ。昨日来た道を戻り、ノーザンモーターウエイを一路ハミルトンへ、かなりな道のりだ。

燃料が心配になり、スタンドのあるサービスセンターに入るが、まるでわからない。パイヒアでは、「Fill it up」で通じたが人がいない。多分セルフサービスなのだろうが、給油した人がその場所に鍵を掛け、建物の中にある売店に入って行くではないか! その後ろについた車はどうすればいいのか! 店員はまるで知らん振り。どうもその感覚がわからない。ひょっとしたら、そういうシステムなのかもしれない。

仕方ないから、元の道に戻ろうと思ったが、今度はどう出ていいか分からない。かなり途方にくれる。車を降り、それぞれの車の動きを見ていると、おおよその見当がつき、やっと元の高速道路に戻れた。しかし、かなり冷や汗をかいた。

しばらく走り、ハミルトンの町を通過する筈がどうもおかしい。このままではハミルトンの町の中心に向かっている。さっきロトルアに行く道として右折のサインが出ていたが、ロトルアは左側に向かう筈なのにおかしいと思いながら通り過ぎてきた。こちらが行くのはロトルワではなくワイトモケーブだ。しかしやっぱりおかしい。かなり走ってから引き返し、半信半疑でロトルワに向けて走ると、ワイトモケーブに向かうサインが出ているではないか、それならロトルワとワイトモの二つをサインに書けばいいのにと、一人でぶつぶつ言いながら走る。

無事ワイトモケーブに着く。丁度1時の見学ツアーに間に合う。ここは鐘乳洞だ。まず洞窟の案内があり、最後にかなり深くまで入り船に乗る。誰もが一言も言葉を発しない。声を出すのがはばかれるような、神秘的な星のまたたきだ。星ではないツチボタルの発光だ。形容できない不思議な世界だ。数年前、一度オーストラリアで体験したことがあるが、それにも増して神秘的な瞬きだ。

見学を終え、一路次の宿泊地ロトルアに向かう。かなりの長距離だ。ロトルアの近くまでは何も無い、ただひたすら草原、草原、また草原。

ロトルアに近づくにつれ、少し林も見えてきた。不思議な岩山も多くなり、やはり火山地帯だなと思う。

ロトルアの町に入ると、イオウの臭いが鼻をつく。i-siteを通り過ぎ、地図通り行くと今日から三日間泊まる宿舎「Treks」がすぐわかった。部屋はまずまずだが、なにしろ部屋にはベッド以外何も無い。

外は細かい霧雨が降り肌寒い。ヤッケを着て傘をさし、町を少しブラブラして、今夜のビールを買い込み早々に部屋に帰る。何しろ昨日より声が出ない。ノドが荒れて声帯がやられたらしい。少し熱もあるようだ。ビールを飲み8時には寝てしまう。
ワイトモケーブの入り口 ワイトモケーブのi-site
ロトルアi-siteの全景 ロトルアi-siteの看板と入り口
ロトルア博物館の入場門から 優美なロトルア博物館の造り